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質の高い海外経験とグローバルな人的ネットワークを有する人材
文部科学省はこうした人材育成に向けて、高校・大学生の海外留学者数を2020年までに倍増する計画と支援策を発表しました。大学生等の留学生を現在の6万人から12万人へ、高校留学生を3万人の6万人に増やす計画です。
この背景には、海外に拠点を持つ企業の7割以上にとって、グローバル人材の確保が緊急課題として登場したためです。さらに、留学から帰国した若者が国連などの国際機関で活躍して、世界における日本のプレゼンス(存在感)を高めて欲しいという政府の狙いでもあるようです。
グローバル化が進む中で、多くの国々では海外留学者数が急増しています。しかし日本人の留学者数は、2004年から2010年までに24,885人(約30%減)も減ってしまいました。グローバル化への対応という観点からも、日本にとって予断を許さない状況にちがいありません。
国・民間・大学との連携強化
平成25年9月に発表された『大学改革とグローバル人材育成に関する文部科学省の取り組みについて』によれば、大学生の留学に関しては、国と民間、大学がそれぞれ具体的な役割を担うことになっています。
留学生の選定にあたっては、これまでのように成績重視ではなく、留学経験を活かす具体的なキャリアプランが決め手となりそうです。また、企業から派遣される若手社員が留学の事前研修を担当し、留学修了後はグローバル企業で長期のインターンシップも用意されます。大学卒業後に大企業に就職を希望する学生にとっては、大変魅力的な留学プランです。
企業のニーズに沿ったグローバル人材育成ということもあって、経済的な支援策として、政府からの奨学金の他に民間資金の導入も検討されています。
将来、国際社会で活躍したいと願っている中・高校生、またはご父兄にとっては、願ってもない流れになってきたと言えるかもしれません。